2020年1月26日日曜日

【感想】『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』を読んで

 この本は、エ○バの証人(かどうかは断定できない)の信者の娘の話です。彼女が、教団の中でどのように生きてきたか、苦しんできたかということが漫画で描かれております。現代社会のいわゆる「普通」に生きたかった彼女の人生が描かれており、最終的に教団から脱退します。しかし、教団から脱退した後は、「虚しい」という感情を持つようになります。私は、これが気になりました。嫌々ながらも信じていたものから解放されたが、「普通」に生きることにより虚無感を抱くのは、自分と似ている気がしました。私は、好んで「好きなことを仕事にして幸せになる」ことを選択し、それに執着してしまいうつ病になりました。死の淵まで見てきました。死の淵から帰ると、いつの間にか「好きなことを仕事にして幸せになる」ということが崩れ去り、虚無が横たわっていました。「この世界は幻で実態が無い。」仏教の教えを体感しました。もしかすると、著者は、信じていたものが崩れ去り、「何も無くなった」のではないかと思われます。他人の気持ちを理解することは完璧にできませんが、私が感じたことは一部当てはまる気がします。

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2020年1月13日月曜日

【感想】『老子』を読んで

 この本は、私にとって3冊目の人生のバイブルです。1冊目が、仏典で、2冊目が『いやな気分よ、さようなら』です。この3冊は互いに補完し合っており、私にとって生きやすくなる本です。老子の教えは、「無為自然に生きよ」です。自分ができることは限られており、無理せず水のように生きよということです。『老子』を読むと、「水」が多々散見されます。「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」に表されるように、水のように生きることが善いことであると説いております。「なにごとも果敢に行動するものは殺される」という言葉は、衝撃を受けました。私が22歳まで向上心高く行動してきており、後にそれにより死の淵をさまよったことと一致しました。自分が歩んできた人生の経験が、わかりやすく明文化され、またそれ以上の教えも著されております。22歳の前半まで孔子のような考え方で生きてきて、22歳の後半から老子のような考え方になったことに気が付きました。孔子が開いた儒教は、私にとっては、人生を牢獄に自ら望んで押し込ませるような教えであり、自分を自分で殺す教えだと思いました。老子(道教の祖とされている)は、儒教を批判します。
 
 【孔子の教え(儒教)】
 1.親を敬いなさい。
 2.お年寄りを大事にしなさい。
 3.上下の秩序を守りなさい。(年齢など)
 など
 
 上記は、個人で思うことには自由ですが、他人に強要すると、悲惨です。また、個人で思い込むと、私のように抱えきれないほどのストレスによりうつ病になるかもしれません。
 
 【儒教の義務】
 
 1.親孝行をしなければならない。
 2.お年寄りを大事にしなければならない。
 3.年上を敬わなければならない。
 など
 
 日本を含む儒教圏の東アジアの国々は、この儒教の義務により余計なストレスを抱えていると思います。嫁姑問題や、人間関係のこじれ等、儒教の考え方による弊害は多いと思います。老子はこれらから開放されるような考え方を説いております。老子の考え方を6点紹介します。
 
 【老子の教え】
 1.無為自然な考え方が崩れると、徳が叫ばれる。徳がなくなると、仁愛が叫ばれる。仁愛がなくなると、社会正義が叫ばれる。社会正義がなくなると、礼が叫ばれる。
 2.知っていても、知らないふりをしろ。
 3.果敢に行動する者は、殺される。
 4.慈悲の心を持つ。慈悲の心を捨て、勇敢であろうとすると死ぬ。
 5.倹約をする。倹約をやめ、欲のまま、ほしいままにすると死ぬ。
 6.世の中の人々の先頭には立たない。人の後になることを捨てて先頭になろうとすると殺される。
 
 以上、老子の教えの一部でした。老子は、自分の考えを書にしたためるつもりが無いそうです。老子は、役人を辞め、城から去るところを門番に見つかってしまい、門番に請われ、乗っている水牛の上で約5000字の書を書き、山籠りをしたと言われております。ちなみに、孔子は、自分の考え方を売り込むために諸国の長に会うために奔走していたそうです。
 
 人生において生きることを選択したのであれば、「~しなければならない」ことを減らすために『老子』をおすすめします。生きることに執着することも実は老子の教えで咎められております。生きることに執着すれば、死ぬことになるとも説いております。「生きねばならない」こと以外の「~ねばならない」は、「無い」ということをこの本を読んだ者として強調します。
 少しでも皆様の「~ねばならない」を減らし、無理せずより良い人生を送っていただけるよう心から願っております。


『老子』の購入先(Amazon)は↓です。
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この本を読むきっかけになった動画↓





























 

2020年1月2日木曜日

【感想】『ウォーレン・バフェット成功の名語録』を読んで

 この本は、世界一の投資家である著者のお金と人生に対する考え方が著された本です。投資の極意のようなものも著されておりますが、お金とどう付き合うかを考えさせられる本です。投資をするには、事業を買うと考え、論文を書かなければならない、と書かれております。投資する事業に関して論文として書くことができなければ、投資はやめたほうがよいと述べられております。論文を書くことで、投資で失敗しても次に活かすことができると述べられております。
 著者は、質素、倹約、社会貢献を大切にしております。老子、仏教(釈迦)、あるユダヤ人大富豪の教えと一致します。質素、倹約では、モノの価値以上のお金を支払わないことです。著者は、約500万円の車に乗り、約3000万円で購入した家に住み、着るスーツは、アルマーニ(イタリア製)ではなく中国製です。著者の倹約ぶりを下記のリンクに示します。

 https://www.businessinsider.jp/post-177372

 著者のお金と人生に対する考え方は、釈迦、老子、ユダヤ人大富豪の生活の考え方と似ており、うつ病を患ったことがある者としては心強く尊敬する生き方だと思います。無駄に働かず、必要な労働を行い、自分の時間を大切にする生き方を学びました。

下記にこの本の購入先(Amazon)のリンクを示します。
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【感想】『この地獄を生きるのだ』を読んで

 この本は、著者がブラック企業で働き、うつ病になり自殺未遂、失職、生活保護などからNPOで働くまでの道のりを描いた本です。印象に残ったのは、著者がうつ病になり生活保護を受給している期間です。社会的な弱者になれば、弱いところにつけこみ利用される構図が垣間見れた気がします。具体的には、向精神薬の宣伝のため病院から処方され、その薬の宣伝を行わなければならない著者が描かれております。著者は、なんとか時間の流れによって現状を打破しようともがいて、ついにNPO職員となります。ここで、生活保護から徐々に脱出していきます。生活保護から脱出し、著者自身でアパートを選ぶところが、「普通」と言われていることがいかに幸せなことかを実感させられます。働くことや住むところ、着るもの、食べるもの、つまり、衣食住を選べるということは、普通なことのように見えますが、いかに幸せなことかを訴え、実感させられます。この本は、人生において「生きる」という選択肢を取ったとき、生きる上での地獄、つまり、苦しみに寄り添いながら「普通」という価値観を疑い、考察します。そして、「幸せ」ということは何かということを考察し、我々一人一人がどのように生きるべきかを考える指針となる本です。

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