2020年1月13日月曜日

【感想】『老子』を読んで

 この本は、私にとって3冊目の人生のバイブルです。1冊目が、仏典で、2冊目が『いやな気分よ、さようなら』です。この3冊は互いに補完し合っており、私にとって生きやすくなる本です。老子の教えは、「無為自然に生きよ」です。自分ができることは限られており、無理せず水のように生きよということです。『老子』を読むと、「水」が多々散見されます。「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」に表されるように、水のように生きることが善いことであると説いております。「なにごとも果敢に行動するものは殺される」という言葉は、衝撃を受けました。私が22歳まで向上心高く行動してきており、後にそれにより死の淵をさまよったことと一致しました。自分が歩んできた人生の経験が、わかりやすく明文化され、またそれ以上の教えも著されております。22歳の前半まで孔子のような考え方で生きてきて、22歳の後半から老子のような考え方になったことに気が付きました。孔子が開いた儒教は、私にとっては、人生を牢獄に自ら望んで押し込ませるような教えであり、自分を自分で殺す教えだと思いました。老子(道教の祖とされている)は、儒教を批判します。
 
 【孔子の教え(儒教)】
 1.親を敬いなさい。
 2.お年寄りを大事にしなさい。
 3.上下の秩序を守りなさい。(年齢など)
 など
 
 上記は、個人で思うことには自由ですが、他人に強要すると、悲惨です。また、個人で思い込むと、私のように抱えきれないほどのストレスによりうつ病になるかもしれません。
 
 【儒教の義務】
 
 1.親孝行をしなければならない。
 2.お年寄りを大事にしなければならない。
 3.年上を敬わなければならない。
 など
 
 日本を含む儒教圏の東アジアの国々は、この儒教の義務により余計なストレスを抱えていると思います。嫁姑問題や、人間関係のこじれ等、儒教の考え方による弊害は多いと思います。老子はこれらから開放されるような考え方を説いております。老子の考え方を6点紹介します。
 
 【老子の教え】
 1.無為自然な考え方が崩れると、徳が叫ばれる。徳がなくなると、仁愛が叫ばれる。仁愛がなくなると、社会正義が叫ばれる。社会正義がなくなると、礼が叫ばれる。
 2.知っていても、知らないふりをしろ。
 3.果敢に行動する者は、殺される。
 4.慈悲の心を持つ。慈悲の心を捨て、勇敢であろうとすると死ぬ。
 5.倹約をする。倹約をやめ、欲のまま、ほしいままにすると死ぬ。
 6.世の中の人々の先頭には立たない。人の後になることを捨てて先頭になろうとすると殺される。
 
 以上、老子の教えの一部でした。老子は、自分の考えを書にしたためるつもりが無いそうです。老子は、役人を辞め、城から去るところを門番に見つかってしまい、門番に請われ、乗っている水牛の上で約5000字の書を書き、山籠りをしたと言われております。ちなみに、孔子は、自分の考え方を売り込むために諸国の長に会うために奔走していたそうです。
 
 人生において生きることを選択したのであれば、「~しなければならない」ことを減らすために『老子』をおすすめします。生きることに執着することも実は老子の教えで咎められております。生きることに執着すれば、死ぬことになるとも説いております。「生きねばならない」こと以外の「~ねばならない」は、「無い」ということをこの本を読んだ者として強調します。
 少しでも皆様の「~ねばならない」を減らし、無理せずより良い人生を送っていただけるよう心から願っております。


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この本を読むきっかけになった動画↓





























 

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