2020年5月3日日曜日

【感想】『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』を読んで


 本書は、ドイツの労働生産性が日本より1.5倍であることを示しており、ドイツの労働の仕組みに関して説明しております。
 
 
 ドイツでは、有給を部下に取らせない管理職は、罰則があり、残業をするのは無能な労働者のやることだという意識です。
 
 
 日本も、働き方改革によりドイツに近づいてきているように思われますが、まだまだ中小企業では、取り組みが難しいと、働いていて伺う機会が多々あります。
 
 
 私が働いております会社は、ドイツのような意識の持ち方に近い気がします。残業時間が長いことは「恥」だという意識が強い会社です。
 
 
 もちろん、ドイツでも労働問題はあります。私の会社と同様に、ノルマが年々高くなり、しかも単位時間当たりの仕事量(=仕事率)を高めるように責められています。
 
 
 ドイツは、可処分所得(手取り)が税金や社会保障により、日本より低いです。ドイツ人は、作者の感覚ですが、質の高いサービスより、価格の安さを重視する傾向があります。
 
 
 ドイツのサービスは、日本よりも悪く、愛想もないようです。
 
 
 労働者にとって、日本よりストレスを溜め込まないような社会だと思われますが、消費者にとっては多少不自由がある社会のようです。
 
 
 私は、日本のサービスは素晴らしいと思います。しかし、皆が高いサービスを湯水のように提供するのは、精神衛生上、健康上良くないと思います。
 
 
 日本は、ドイツより人口が多く、人口密度も高いです。
 
 
 つまり、競争がドイツより日本のほうが激しいのです。
 
 
 日本は、サービスは「タダ」という経営者の認識により、労働者の余剰価値を搾りとり競争を勝ち抜く仕組みだと考えております。
 
 
 一刻も早くそのような認識を無くすことはできませんが、少しずつ徐々に、小さくしていければよいと考えております。
 
 
 本書は、日本とドイツの良いところを抽出して、労働に関しての具体的な提案が示されております。
 
 
 私の中で一番心に響いたのは、1-4です。
 
 
 1.どんなに忙しくても、労働時間は10時間まで。
 
 
 2.どんなに忙しくても、1週間に1度は、早く退社して、仕事とは全く別の活動を行う。
 
 
 3.報告書は、A41枚まで。
 
 
 4.打ち合わせ、会議は1時間まで。
 
 
 コロナウイルスで、不況になると言われておりますが、どんなに仕事が忙しくても、健康を失ってしまっては取り返しのつかない事態に陥ります。
 
 
 私は、うつ病を患った経験があるため、本書はかなり自分の中で言い聞かせるように読んでおりました。
 
 
 厳しい時代になりますが、皆様の健康を祈って、私から本書の感想を贈ります。
 
 
 
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