2020年5月9日土曜日

【感想】『ケーキの切れない非行少年たち』を読んで


本書は、反省以前の課題を抱える少年たちの実情が描かれております。

「反省」をするにしても何を反省するのかがわかる能力を持ち合わせていない。




知的障害を持つ少年が少年院には、社会のあぶれ者として送られてくる。




読んでいて、「やっぱり、そうだったのか…。」と思うと同時に、少年院の教育が全てとは言えませんが、少年にふさわしいものでないと感じました。

衝撃的だったのは、知的障害の基準が、1970年代に定義されたことです。

1950年代の一時期は、IQが、85未満だと知的障害とされておりました。しかし、1970年代以降、「知的障害は、IQが70未満」であると定義されました。

「境界知能」と言われるIQが70~84の方は、様々なSOSを発信しながら生きづらさを抱える状態です。

小学校のクラスで下から5人程度の成績を持つ方は、1950年代の一時期の定義であれば、知的障害です。

周りから心無い言葉をかけられることがあり、いじめにも遭う経験をしている方が少年院に見受けられるそうです。

生きづらさを抱えている場合、自分の環境がそのように思わせていると思います。

自分もまた、その環境と本能的に比較して、落ち込んでいるのです。

「自分」が正しいと思い、「自分」の考えがあたかも、「普遍の真理」であると思いこむ(学校教師に多いような気が…)人によって、抑圧される人は多いと思います。

私も、考えを本ブログで述べておりますが、自分が「普遍の真理」ではなく、「一つのアプリ」だと考えております。

皆さんの考え方も「アプリ」です。

画面上にアプリのアイコンが配置され「スクロール」できるのです。

知的障害、境界知能をお持ちの方は、柔軟な思考(物事を多角的に見ること)ができず、一つの考え方(この考えしかない!)と考える傾向があると言われております。

私は、「できないことは考えない」というスタンスに変えていましたが、「できないことを考える」とすれば、試行錯誤して研究する必要があります。

知的障害、境界知能をお持ちの方への支援は、周りの方が「できないことを考える」とすれば、精神医学の観点から研究段階だと思われます。

残念ながら、「普遍の真理」、「宇宙の法則」、「絶対に治る薬」は、現在の人類には持ち合わせておりません。

試行錯誤して、研究する必要があると感じました。


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